私たちは、JA組織の一員として、奉仕の心を大切にし、保健、医療、福祉の事業を通じ、より良質な医療と温かな看護の実践につとめ、地域の暮らしに根ざした病院として、健康で生きがいのある社会の構築に寄与してまいります。
新型コロナウイルス(COVID-19)の世界的な感染により、世界経済は大きな低迷期を迎えましたが、各国でワクチン接種が進み経済活動が再開され、コロナ危機による景気の落ち込みは回復の兆しが見えはじめています。そのような中で、2022年前半の世界経済は、新型コロナウイルス感染症による影響が緩和され、欧米主要国では実質GDPが感染拡大前の水準をおおむね上回って推移するなど、持ち直しが続いています。一方、昨年来の世界同時的な景気回復等による物価上昇が、ウクライナ情勢の緊迫化を受け一段と進行し、さらに中国における感染再拡大を受けた防疫措置の動向によるサプライチェーンの不確実性の高まりや、各国での金融引締めの進展等を背景に、世界経済の先行きは不確実性が高まっています。
このような中、本県JAグループでは「10年後の現実像」において、「農業の飛躍的な生産拡大」と「経営環境に対応した事業・経営の転換」2つを重点課題として到達水準を定めバックキャスティングの考え方に基づき取り組みを進めています。また、次期経済産業ビジョンにおいて「産業振興」と「地域振興」の2つの視点から、農家所得向上や多様な担い手の育成、農村環境の維持などに取り組み、SDGsやコロナ禍における社会変化に対応した「農業・農村の持続可能な発展」を目指すこととしています。
本会では、ワクチン接種をはじめ組合員の健康を維持し、安心して農業に従事できるよう、診療機能の充実と医療サービスの質的向上等に努め、地域から必要とされる病院づくりを目指しています。また、コロナ禍からの正常化に向けて制限を受けていた健康管理事業と高齢者福祉事業の充実に取り組むとともに、病気や子育て支援に対する相談や健康相談等を実施し、健康寿命の延伸に寄与できるよう事業を展開しています。
本県JAグループ全体で取り組んでいる「持続可能な開発目標(SDGs)」についても、厚生連事業を通じて「すべての人々に健康と福祉を」や「住み続けられるまちづくりを」などを中心に、目標達成のために貢献できるよう取り組んでいきます。
医療情勢としては、新型コロナウイルス感染症の蔓延を契機に受療動向は激変する中、地域医療構想調整会議での病床数・機能のあり方、新興感染症や医療従事者の働き方改革への対応を踏まえた2025プランの更新による制度対応をはじめ、コロナ禍からの正常化に向けた早期経営改善を迫られています。
このような状況の中、本会の継続的な存在意義の理解を得るために、役職員一人ひとりの意識改革を進め、活力ある組織づくりと経営管理機能強化を推進し、JA組織や地域、行政に必要とされる事業を展開します。
JA組織の一員、公的医療機関の使命として、良質な保健・医療・福祉サービスをJA組合員とその家族および地域住民に提供し、将来像としている地域からの信頼と満足を得る厚生事業の展開により、基本理念である「暮らしに根ざした病院」を目指します。
職員が仕事と子育てを両立させることができ、職員全体が働きやすい環境を整備することによって、全ての職員がその能力を十分に発揮できるようになるための行動計画書です。